2019年シーズンのスーパーバイク世界選手権の各クラスのレギュレーションの変更点!


2019年シーズンのスーパーバイク世界選手権の各クラスのレギュレーションの変更点が発表されました。
個人的に注目している点は、WSSPクラスの回転数制限の採用と昨年のポルティマオから使用可能となったイタリアのMectronic社製の共通ECUが採用されることです。
昨シーズンはYZF-R6が速すぎて、"R6でないと勝てない"と言っても過言ではないシーズンでしたが、今シーズンから導入される回転数制限と共通ECUの採用がタイトル争いへどう影響してくるのか気になる所です。
WSSPクラスだけでなく、SBKクラス、SSP300クラスの規則変更も発表されていますので、大まかな変更点について取り上げたいと思います。



WSBK 2019年シーズン スポーツ規則の変更点(全クラス)

〇プラクティスセッションとレーススケジュールが見直されました。
SBKクラスは、1大会に3レース開催のため土曜の現地時間14時からレース1が開催。
日曜日は11時からレース2をショートスプリントレースの形式で開催し、レース3はヨーロッパ時間に開催される全てのラウンドで、これまでと同様に14時から開催。

WorldSSP300クラスは、フリープラクティスと公式予選の両方で2つのグループに分けられ、予選終了時に合計タイムシートの上位30人が日曜日の決勝レースのグリッドに並べる。
上位30人以下のライダーには、日曜日の決勝レースのグリッドに並ぶ最後のチャンスとして、土曜日の午後にレースが行われ、上位6名のライダーは日曜日のメインレースに出場できる。

〇フィニッシュラインの直前でクラッシュした場合
以前はフィニッシャーとしての資格を得るためには、ライダーはフィニッシュラインを横切るときに自分のマシンに接触していなければなりませんでした。
しかし、MotoGPでクラッシュのためライダーとマシンが別々にラインを横切った状況が過去に発生しました。
よって、フィニッシュタイムはライダーまたは、バイクの最後にフィニッシュラインを横切った方がタイムとして採用されます。

〇ピットボックス内でマシンを始動することが禁止
安全上の理由から、ピットボックス内でレーシングバイクのエンジンを始動することは禁止となり、エンジンはピットボックス外側のピットレーンで始動しなければなりません。

〇ヘルメット 
すべてのサーキットで行われるレースでFIMが制定した新しい基準が作られました。
スポット参戦ライダーには、2020年から適用されます。

〇グリッド上での発電機について
現在の規制では、最大出力2kwの発電機に使用が制限されています。
工具箱、予備のタイヤおよび他の機器を備えたサービスカートに発電機を組み込まれていますが、今後はテクニカルディレクターが発電機・機器カートのグリッドへの受け入れの可否を決定します。


WSBK 2019年シーズン 懲戒規則の変更点(全クラス)

〇ピットレーンでのスピード違反の標準罰金は、150ユーロから200ユーロに引き上げ。
違反を繰り返した場合、大きな罰金を科す可能性があり、シーズン中に繰り返し違反する場合は、より高い罰金を課せられる可能性があります。

〇抗議または上訴
罰則懲戒規定には、抗議または上訴の対象とならない罰則の一覧が含まれています。
通常は、レース中に与えられる罰則の事です。
ただし、FIM WSBKスチュワードはレースの残りが少ない場合、標準的なペナルティ(ポジションの低下、乗り越えなど)が難しいと判断した場合、別のペナルティとしてタイムペナルティを課すこともあります。
レースの残りが少ない場合に与えられたタイムペナルティは、抗議または上訴することができません。




WSBK 2019年シーズン 技術規制の変更点


SBKクラス
●ウイングレットの使用に関する規制の詳細が追加されました。
●最低タイヤ空気圧が指定され、グリッド上でチェックされます。
●チームによって選ばれたギアボックスに加え、プライベートチームは完全なスーパーバイクのパーツに更新するまで、ストリートバイクのギアボックスでシーズンを始めるオプションが用意されています。
●ゼッケンを読みやすくするために、使用できるゼッケンは2桁まで。


SSPクラス
●共通ECUが完全採用されます。(既に2018年4月に承認され、ポルティマオ戦から一部のチームが使用しています)
●回転数制限が適応されます(3気筒と4気筒では異なるレベルの回転数制限)
●エンジン性能のバランスを最適化し、メーカー間の信頼性を高めるためにコンセッション パーツ システムが導入されました。
●コスト削減策としてエンジンの使用数が減りました。
●ゼッケンを読みやすくするために、使用できるゼッケンは2桁まで。

SSP300クラス
●2019年にはオプションであり、2020年には必須である電子制御システムが使用可能。
※ECUのみ、ソフトウェアのみ、またはECUとソフトウェアの組み合わせなのか、共通EUCなのかは不明です。
●2018年以降に適用された複合最小重量システム。
※排気量の違うマシンが走るため、車種ごとに最低重量が異なる。
●ゼッケンを読みやすくするために、使用できるゼッケンは2桁まで。



大まかに書いてみましたが、原文を読みたい方は、FIMが発表したPDFファイル(英文)で観覧可能となっています。
本記事の英訳が間違えている可能性がありますので、その辺はご了承ください。

一番レギュレーションの変更により影響が出そうなのは、SSPクラスだと思います。
只でさえ激戦のクラスですが、回転数制限と共通ECUがタイトル争いにどう影響してくるかが、シーズン序盤の見どころだと思います。
レースウィーク開幕まで、残り1か月! 今年はどんなドラマが見れるのでしょうか!?



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