ジャン・オンジュがmoto3クラスでデビューウィンの快挙!MotoGP 第19戦 バレンシアGPの決勝レース結果!


11月16日(金)~11月18(日)の日程で、2018年シーズンの最終戦となるMotoGP 第19戦 がスペインのバレンシアサーキットで開催されました。

雨の中開催された最終戦ですが、moto3クラスではレッドブル・ルーキーズ・カップの優勝者で年齢制限の特別許可を得て最終戦に挑んだトルコ人のジャン・オンジュが優勝し、ワイルドカードライダーでデビューウィンは、1991年の上田昇選手以来となる快挙を遂げました。

MotoGPクラスでは転倒者も多い中レース中に雨が強まり、レッドフラッグが掲示されました。

仕切り直しとなったレースでドヴィジオーゾが勝利しましたが、3位にKTMのポル・エスパルガロが入り、KTMはMotoGPクラスで初めての表彰台獲得となりました。

終わってみれば最終戦は各クラスで、KTMが大活躍したレースとなりましたね。

また、明日からMotoGPクラスは第1回オフィシャルテストが開催される予定になっています。

今日は昨日行われたMotoGP最終戦 バレンシアGPの動画とリザルト、各選手のコメントと各クラスのオフィシャルテストの日程を紹介したいと思います。

MotoGP 第19戦 バレンシアGP moto3クラス ダイジェスト動画







moto3クラスの決勝レースは、レッドブル・ルーキーズ・カップの王者として年齢制限の特別許可を得てデビューした4番手グリッドのジャン・オンジュが初優勝を遂げました。
オンジュの優勝は、1991年3月に鈴鹿サーキットで開催された開幕戦の日本GPで優勝した上田昇(ワイルカード)以来となるデビューウインを達成し、2014年に始まったアジア・タレント・カップの出身者として初めて表彰台獲得となりました。

15番手グリッドのファビオ・ディ・ジャンアントニオが4位に入り、タイトルランキングで逆転し、総合2位を獲得しています。
また、16番手グリッドのジャウマ・マシアが6位に入り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しています。
moto3クラスへ参戦している日本人選手の結果ですが、25番手グリッドの佐々木 歩夢選手は11位でフィニッシュ、22番手グリッドの真崎 一輝選手が16位フィニッシュ。
18番手グリッドの鈴木 竜生選手は1ラップ目に転倒し、アロン・カネトとロレンソォ・ダッラ・ポルタに激突。
21番手グリッドの鳥羽 海渡選手は、5ラップ目に転倒リタイヤしています。


MotoGP 第19戦 バレンシアGP moto3クラス レース結果
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MotoGP 第19戦 バレンシアGP moto2クラス ダイジェスト動画







moto2クラスの決勝レースは、10番手グリッドのミゲル・オリベイラが第10戦チェコGP以来となる今季3勝目を挙げました。


21番手グリッドのイケル・レオクナが、13.201秒差の2位に入り、16番手グリッドのアレックス・マルケスは、15周目のトップ走行中に転倒してしまいましたが、22.175秒差で3位に入り表彰台獲得となりました。

moto2クラスへ参戦している日本人選手の長嶋 哲太選手ですが、20番手グリッドからスタートし、45.871秒差の12位でレースを終えています。


MotoGP 第19戦 バレンシアGP moto2クラス レース結果
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MotoGP 第19戦 バレンシアGP MotoGPクラス フルレース動画







MotoGPクラスの決勝レースは、15ラップ目に雨脚が強まり赤旗が提示され13ラップを終了した時点での順位でレースが再開されました。
再開されたレースをドカティのアンドレア・ドヴィジオーゾが制し、第13戦サンマリノGP以来となる今季4勝目を挙げました。

再開されたレースで2位を獲得したのは、1番グリッドからスタートしたアレックス・リンスで、2戦連続となる今季5度目の表彰台を獲得しました。
レッドフラッグ掲示前に転倒したKTMのポル・エスパルガロが、7.406秒差で3位に入りポルの自己最高位獲得となり、KTMはMotoGPクラスの初表彰台獲得となりました。

また、今回のレースが現役最後のレースとなったダニ・ペドロサは5位でチェッカーを受けています。
インディペンデントチームライダーのタイトルですが、ヨハン・ザルコが7位に入りタイトルを獲得しました。

再開後のレースで3番グリッドからスタートしたバレンティーノ・ロッシですが、2位走行中に転倒してしまい13位でチェッカーを受けています。
ポールポジションからスタートしたマーベリック・ビニャーレス、マルク・マルケス、ダニロ・ペトルッチ、アンドレア・イアンノーネ、ジャック・ミラー、アレイシ・エスパルガロ、フランコ・モルビデッリ、トーマス・ルティがレッドフラッグ提示前に転倒しリタイアとなっています。

MotoGPクラスに参戦している日本人ライダーの中上 貴晶選手ですが、32.288秒差の6位でチェッカーを受けています。


MotoGP 第19戦 バレンシアGP MotoGPクラス レース1結果
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MotoGP 第19戦 バレンシアGP MotoGPクラス レース2結果
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レース終了後に、MotoGPクラスへ参戦している選手からコメントが出ているので紹介したいと思います。





アンドレア・ドヴィジオーゾのコメント
「クレイジーなレースでした。
最初のレースは、フィーリングがあまり良くありませんでした。
アレックス・リンスのスタートは、まるでミサイルのようでした。
非常に速く、追いかけることができませんでしたが、プッシュすることができました。
序盤に転倒しなかったことを誇りに思います。

2レース目に新しいタイヤに履き替え、良い感じがありました。

バレンティーノがブレーキングで強かったので、ブレーキングを強化するためにセットアップを調整し、ライバルたちを追い込むことができました。
彼らは苦しみましたが、僕はアドバンテージを得ることができました。

バイクはパーフェクトで、ライバルたちよりも速く走ることができました。

昨年までとコンディションが違いますが、バレンシアで優勝することができました。
このフィーリングでシーズンを終わらせることができて本当に嬉しいです。

コンディションを画面で確認するのとライダーがトラック上で見て感じることは全然違います。

セーフティ委員会の中でコンディションが非常に困難な場合には、状況を理解するために助けてほしいと頼まれたので僕は手を挙げました。
これは過去のように、誰かがアドバンテージを得るようと思って行った行為ではありません。
トラックのコンディションは非常に悪かったので、丁度いいタイミングで赤旗が提示されたと思います。

正直、今シーズンは期待していたように上手く行きませんでした。

シーズン中、浮き沈みが激しかったので多くの仕事に取組み、ブルノからバレンシアまでの期間で違いを作り出すことができました。
僕たちは経験を積み、学習し、巻き返すことができました。」




アレックス・リンスのコメント
「表彰台の真ん中で終われたら最高でしたが、ほんの少しの差で逃しました。
マーベリックはスタートがそれほど強くないので、作戦はスタートしてプッシュすることでした。
総合5位争いの中で、ペトルッチとザルコは僕よりもペースが速いと思っていたので、スタートで一気に引き離すことを決断したのですが、信じられないスタートダッシュでした。

ドヴィに対して4秒差を広げたときには、「僕を捕まえないでくれ・・・」と口走っていました。


雨が降り出すと何度も転びそうになり、2レース目も同じ作戦で行きました。

序盤はトップを走れましたが、ドヴィとロッシの方が速かったです。

フロントにソフト、リアにミディアムのタイヤを選びました。

フロントの選択に迷いましたが、同じフィーリングが欲しかったのでタイヤを交換しませんでした。

来季は全開で闘います。

僕は沢山の経験を積みました。
チームの第1ライダーになるには、チームメイトに勝たなければいけません。
それを達成できたこと、彼よりも表彰台を多く獲得したことが嬉しいです。
彼に対して文句はありません。
トラック外では素晴らしいライダーでした。
もしかしたらアンドレアがいなければ、リラックスしていたかもしれません。
アプリリアでの最善を願います。




ポル・エスパルガロのコメント
「信じられません・・・信じることができません・・・これはクレイジーだ。
最初のレースは本当に速く走れ、マルクとバトルしてドヴィを捕まえました。
リズムを感じていて、実際にリズムに乗って走ることができました。

赤旗前に派手な転倒をしてしまいました。

怪我をしたと思ったのですが、バイクが止まっていませんでした。
「これは何かのメッセージに違いない・・・」と考えて、もう一度バイクに乗り後方から7,8人抜きました。

2レース目は8番手からスタートとなり、1レース目ほどではありませんでしたが良いスタートを切ることができ、ダニが見えてプッシュしました。

4位は良いポジションですが3位を争う機会になったので、何も失うことがなかったから僕は挑みました。

クレイジーな終わりでした。

表彰台が信じられません。
チームのみんなの顔を見て、僕は幸せを感じました。
彼らにも僕にも値する結果です。
僕は怪我をして、彼らは苦しみました。
この表彰台は僕の周りの人たちの物です。
辛い1年でしたが、最後にトロフィーを持ち帰る事が出来て嬉しいです。」





マルク・マルケスのコメント
「ミディアムタイムを選ぶというシーズンで最大のミスを犯しました。
レース前に雨が止み、最後の瞬間にタイヤをミディアムに変更することを決断しました。
これから学ばなければいけません。
スタートした瞬間、やってしまったと思いました。

ピットボックスに着いて、最初にチームとホンダに謝罪しました。

僕はチャンピオンですが、完璧を追求します。
今日不足していたのは、適したメンタリティーです。
ミスを犯しましたが、ベストシーズンの1つであることに変わりはありません。
テストでは正確になる必要があります。
肩の状態から多くの周回を重ねられません。
医師団にもプレシーズンには間に合せたいと伝えており、完治するまで6週間が必要と説明を受けています。」




バレンティーノ・ロッシのコメント
「終盤のコンディションはトリッキーで、フィーリングが非常に悪かったです。
良い形でシーズンを終わらせるために、僕のチームとヤマハには良い結果が必要でしたが、不運にもミスを犯しました。
とても恥ずかしいです。
マレーシアで非常に似たようなクラッシュをしました。
何が起きたのは、あまり良く理解していません。
もしかしたら、もっと注意を払う必要があるのかもしれませんが、良いパフォーマンスでした。
あの瞬間までは楽しんでいて、僕は強かったです。
ポイントランキング争いで総合3位を維持できました。
これは重要なことです。

シーズンは問題を抱えたままの状態で始まり、夏に幾つかの改良が届くことを期待していましたが、投入されませんでした。

これが今シーズンの鍵でしょう。
もし、もう少しバイクを改良する能力があれば、もしかしたら何か違う位置で戦えたかもしれないし、サポート無しでは戦うことはできません。
ここ数戦は良かったですが、まだトップになれていません。

ヤマハがビニャーレスに対して何か新しいパーツを投入するなら、それは嬉しい事です。

バイクの開発に関する全ての事は、だいたい同意しているのでビニャーレスが要求したことに応えて、何かを投入したいのであれば完璧な対応だと思います。
彼がミーティングで発言している内容を知っています。
90%は僕と一致しています。」



最後になりますが、今後行われる各クラスのオフィシャルテストの日程は以下の通りです。

MotoGPクラス・moto2クラス・MotoEワールドカップのオフィシャルテスト日程

MotoGPクラス:11月20日~21日(バレンシアサーキット)
          11月28日~29日(ヘレス・サーキット)

moto2クラス:11月23日~25日(ヘレス・サーキット)

MotoEワールドカップ:11月23日~25日(ヘレス・サーキット)


11月20日~21日にバレンシアサーキットで開催されるMotoGPクラスのオフィシャルテストですが、毎年こちらの方法で視聴可能なので、今年も視聴できると思います。
一体どんなテスト内容になるのか楽しみでたまりません!
ホンダに移籍するロレンソがRC213Vに乗った感想が非常に気になります!


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