CBR1000RRが大炎上!ディクソンが泣いた!? BSB 第11戦 アッセンROUND結果!(ダイジェスト動画あり)



9月28日~30日の日程で、BSB(ブリティッシュ スーパーバイク選手権)はショーダウン3戦中の2戦目となる、 第11戦 アッセンROUNDがTTサーキット・アッセンで開催されました。

ショーダウン2戦目は本当に波乱と劇的なレースとなりました!

イギリスの国内選手権なのにオランダに遠征し、TTサーキット・アッセンで毎年開催されるオランダROUNDですが、ショーダウン初戦を終えての各タイトルファクターのポイントランキングは以下の通りでした。



BSB 第10戦 オウルトンパークRound後のタイトルファクター ランキング

1位  レオン・ハスラム   604pt (JG SPEEDFIT KAWASAKI)
2位 ジェイク・ディクソン  573pt (RAF REGULAR AND RESERVES KAWASAKI)
3位 ジョシュ・ブルックス  530pt (MCAMS YAMAHA)
4位 グレン・アーウィン     530pt (BE WISER DUCATI)
5位 ブラッドリー・レイ   524pt (BUILDBASE SUZUKI)
6位 ピーター・ヒックマン  520pt (SMITHS RACING BMW)

今回のショーダウン2戦目で最も注目されたのは、ショーダウン1戦目のオウルトンパークでダブルウィンを遂げたジェイク・ディクソンがポイントランキングでトップのレオン・ハスラムと何処までポイント差を詰めれるかが見どころでした!

土曜日に行われた予選では、1位にジェィク・ディクソン 2位がレオン・ハスラムで、「もしかしたら33pt差をひっくり返した 去年のシェーンバーンのような大逆転劇が起こるのではないか!?」とBSBファンの間では絶対に見逃せられないレースでした!


BSB 第11戦 TTサーキット・アッセン レース1 ダイジェスト動画




レースはジェイク・ディクソンが良いスタートを切るのですが、ニール・マッケンジーの次男のタラン・マッケンジーが序盤のレースを引っ張ります!
2位にジェイク・ディクソン、3位にレオン・ハスラムの構図でしたが、今年も鈴鹿8耐を走ったSMITHS RACING BMWのピーター・ヒックマンがハスラムを抜き、2位のディクソンと激しいバトルを繰り広げます。
しかし、ディクソンは一歩も引かず何とかヒックマンを抑えます。
ディクソンとヒックマンの2位争いが落ち着きを見せると、4位走行中のハスラムが すかさずヒックマンを捉え3位へ浮上します。
3位に浮上したハスラムは、ストレートエンドで2位のヒックマンのイン刺し、2位に浮上!



ハスラムの勢いは止まらず、首位走行中のタラン・マッケンジーにも襲いかかります!
しかし、マッケンジーも一歩も引かず何とか抑えようと粘るのですがホームストレート前のシケインの進入でハスラムに抜かれます。
順位は1位 ハスラム、2位 マッケンジー、3位 ディクソン、4位 ヒックマンだったのですがハスラムとタイトル争いをしているディクソンがヒックマンに抜かれてしまいます・・・・

しかし、直後ヒックマンに悲劇が!!



マシントラブルでまさかのリタイア・・・
ディクソンは3位に浮上し、レース終盤には2位のタラン・マッケンジーもパスする事に成功し、ハスラムとの一騎打ちへ!!



しかし、わずかに届かずレース1はハスラムが勝利! ディクソンは2位となりました。

BSB 第11戦 TTサーキット・アッセン レース1 リザルト
※画像クリックで拡大します。


約2時間半後に行われたレース2は大波乱のレースとなりました!!



BSB 第11戦 TTサーキット・アッセン レース2 ダイジェスト動画



レース2は、スタートが決まったピーター・ヒックマンがレース1のウサを晴らすように、スタート直後から一気に逃げ、2/3周で大きくマージンを築きます。



しかし、一周目のシケインで、ダン・リンフットの車両がジノ・レイの車両へ接触し、リンフットが転倒!
リンフットのCBR1000RRがコース上を滑っている所に、トミー・ブライドウェルの操縦するパニガーレが突っ込みブライドウェルも転倒し、CBR1000RRは炎上!!



炎剣と言うだけあって、BSBのCBRはよく燃えます・・・



しかも、リンフットは転倒した際にバイクに轢かれてしまいました・・・




マイケル・ラバティとメイソン・ロウも1周目でリタイアとなりました。

リンフットのバイクが炎上した影響でペースカーがコース内に入り、ヒックマンはレース開始2/3周で築いたマージンがチャラになってしまいました・・・・



本当にこの日のヒックマンはツキがありませんでした!
そして、SCがコース外へ出た直後に同じ場所でタラン・マッケンジーがハイサイド!!
若さが出て、ストレートでスピードに乗せる為アクセルをワイドオープンしたのでしょう・・・
コース上を滑っていくマッケンジーを周りのライダーが上手く避けてくれたので、大事には至りませんでしたが死んでもおかしくない状況でした・・・・
(ホント怖えぇ~・・・・)

タラン・マッケンジー転倒動画
 


タランのYZF-R1はコース外へ滑って行き、ライダーも無事だったので再びSCが介入する事はなくレースは続行されました。
順位はヒックマン、ディクソン、クーパー、ブルックス、ハスラムとなり、ヒックマンがレース1のマシントラブルの悔しさをぶつけるかの様に逃げます。



そして、レース中盤の10周目に事件が起こります・・・・
逃げるヒックマンを追うディクソンにまさかの辞退が!!



まさかの・・・・まさかのエンジンブロー・・・・・・・・・
ディクソンの隣をポイントリーダーのハスラムが颯爽と抜き去っていきます・・・

ロイヤル・エアフォースのチームクルーは文字通り頭を抱えこの表情・・・




直後、ブルックスがヒックマンを捕らえトップに出るのですが、ディクソンがリタイアした後のハスラムは最終戦までポイント差を広げようと一気にスパートを掛け、見事レース2も優勝し、アッセンでダブルウィンを成し遂げました。



BSB 第11戦 TTサーキット・アッセン レース2 リザルト
※画像クリックで拡大します。


今回のアッセンでのレースを終え、タイトルファクターのポイントランキングは以下のとおりです。

BSB 第11戦 アッセンRound後のタイトルファクター ランキング

1位  レオン・ハスラム   654pt (JG SPEEDFIT KAWASAKI)
2位 ジェイク・ディクソン  593pt (RAF REGULAR AND RESERVES KAWASAKI)
3位 ジョシュ・ブルックス  557pt (MCAMS YAMAHA)
4位 グレン・アーウィン     554pt (BE WISER DUCATI)
6位 ピーター・ヒックマン  549pt (SMITHS RACING BMW)
5位 ブラッドリー・レイ   533pt (BUILDBASE SUZUKI)



ハスラムとヒックマンの差は31ptから61ptに広がってしまいました・・・
残るレースは10月12日~14日の日程で行われる最終戦のブランズハッチGPのみとなります。
最終戦はトリプルヘッダーで3レース行われるとしても、61pt差は流石に厳しいのが現実です。
ハスラムにしてみれば昨年は苦汁を飲んだ最終戦ですが、今年はタイトル争いが物凄く楽になりました。
来季からWSBKへフル参戦が決定しているので、タイトルを獲得して気持ちよく2019年のWSBKへ挑みたいところでしょう。


一方、まさかのエンジンブローでリタイアとなったジェイク・ディクソンですが、ピットに帰ってきた時に中継で少しだけ様子がカメラに映ったんですよ・・・
そしたらこの表情ですよ・・・・



右目の下に光るモノが見えます・・・
きっと涙でしょうねぇ・・・
BSB最高峰クラスへ挑戦して3年目の若干22歳・・・
今まで何レースも走ってきましたが、今日のリタイアは決して忘れることのできないレースになることでしょう。
ハスラムのチームと同じZX-10RRを使用していますが、ファクトリー系チームとプライベーターの差がモロに出てしまったレースとなりました。
何しろプライベーターはお金がないので、エンジンをリビルドして中古を使いまわすなんて日常茶飯事です。
ライダーのディクソンは何も悪くないし、今季は本当によくやっていました。
61pt差になってしまいましたが、あと1戦 3レース残ってます。
1%でも可能性が残っている限り、諦めずに最終戦を走ってほしいと思います!

がんばれ!ディクソン!!




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