ロレンソがマルケスとのバトルを制す!MotoGP 第11戦 オーストリアGP決勝結果!



先週のチェコGPに続いて、MotoGPは8月10日~12日にレッドブルリングで第11戦 オーストリアGPが開催されました。

レッドブルリングはドカティ有利のコースと言われており、好調のマルク・マルケスがドカティ勢を相手に、どの様なレースを行うか注目されていました。

また、先日の記事でも紹介しましたがヤマハは成績が振るわず、予選後にライダーに謝罪会見を開き、前代未聞の事態となりました。

何かと見所があったMotoGP 第11戦 オーストリアGPですが、各クラスのリザルトとレース後のライダーのコメント、moto3・moto2クラスはハイライト動画を、MotoGPクラスは決勝の動画を紹介したいと思います。



MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto3クラス 決勝レース ハイライト動画



MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto3クラスの決勝は、ポールポジションからスタートしたポイントリーダーのマルコ・ベツェッキが今季2勝目を挙げ、タイトル争いにおいて、ポイントアドバンテージを広げました。

9番グリッドからスタートしたのエネア・バスティアニーニは、トップグループからの3秒差を巻き返し、0.473秒差で2位に入り、今季4度目の表彰台の獲得となりました。
3位には前戦で左手首を骨折した2番グリッドスタートのホルヘ・マルティンが、0.544秒差の3位に入りました。

moto3クラスへ参戦している日本人選手の結果ですが、18番グリッドからスタートした佐々木 歩夢選手は、7人で繰り広げられた7位争いに競り勝ち7位でフィニッシュ。
28番グリッドの鳥羽 海渡選手は16位、17番グリッドの鈴木 竜生選手は18位、26番グリッドの小椋 藍選手は20位、25番グリッドの真崎 一輝選手は21位でレースを終えました。

チャンピオンシップは、総合1位のベツェッキが総合2位のマルティンに対して、アドバンテージを3pt差から12pt差に拡大しました。


MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto3クラス 決勝レース リザルト
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moto3クラスポイントランキング
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MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto2クラス 決勝レース ハイライト動画



MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto2クラスの決勝は、ポールポジションからスタートした総合2位のフランセスコ・バグナイアが最終ラップのバトルを制し、3戦ぶりに勝利を挙げ、ポイントリーダーに再浮上しました。
2番グリッドのミゲル・オリベイラが0.264秒差の2位に入り、10番グリッドのルカ・マリーニが、5.953秒差で3位に入り、3戦連続で表彰台を獲得しています。

moto2クラスに参戦している長島 哲太選手ですが、22番グリッドからスタートし、27.994秒差の15位でレースを終えました。
5番グリッドからスタートしたアレックス・マルケスは、最終ラップに3位争いをしている時に、最終コーナーで転倒してしまいました。

チャンピオンシップは、総合1位の座を奪回したバグナイアが2位のオリベイラに対して、3pt差となりました。


MotoGP 第11戦 オーストリアGP moto2クラス 決勝レース リザルト
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moto2クラスポイントランキング
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MotoGP 第11戦 オーストリアGP MotoGPクラス 決勝レース動画



MotoGP 第11戦 オーストリアGP MotoGPクラスの決勝は、3番グリッドスタートのホルヘ・ロレンソが0.130秒差で競り勝ち、今季3勝目を挙げ総合3位に浮上しました。
ポールポジションからスタートしたマルク・マルケスは、2年連続して最終ラップまで優勝争いを繰り広げ、ロレンソに僅かに届かず2位でレースを終え、2番グリッドスタートのアンドレア・ドヴィジオーゾが、1.656秒差の3位に入りました。

14番グリッドからのスタートとなったバレンティーノ・ロッシは、14.206秒差でレースを終え、見事に6位まで挽回。
一方、チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは、11番グリッドからスタートし、12位でレースを終えました。

MotoGPクラスに参戦している日本人ライダーの中上 貴晶選手ですが、今回のレースでキャリア通算150戦目の節目を迎え、21番グリッドからスタートし30.072秒差の15位でレースを終え、6戦ぶりにポイント獲得となりました。

チャンピオンシップは、ポイントリーダーのマルケスが総合2位のロッシに対して、49pt差から59pt差にアドバンテージを拡大しました。


MotoGP 第11戦 オーストリアGP MotoGPクラス 決勝レース リザルト
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MotoGPクラスポイントランキング
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決勝が終わって、各選手からコメントが出ているので紹介したいと思います。




ホルヘ・ロレンソのコメント
「緊張感が張り詰め、心臓が張り裂けそうでしたが、マルクはブレーキングが凄いので冷静さを維持することが難しかったです。
最終ラップは少し混乱してしまいますが、特別なレースに勝つために全力で挑みました。即興の戦略でしたが、素晴らしいレースでした。

マルクはスタートからプッシュしていました。

もしかしたら、燃費とタイヤの消耗にそれほど問題がないのかもしれません。
コンマ8秒差、1秒差を維持していましたが、1.2秒差に広がったときは疑問を抱きました。
挽回し始めると、これ以上は離されないと確信しました。
ラスト7ラップでトップに飛び出したとき、彼を引き離すことができませんでした。
レースのカギはリアタイヤです。
最後まで上手くタイヤマネージメントができました。

チャンピオンシップでドビを抜いたことは良い事です。

バレンティーノに接近しました。
総合10位から3位に浮上し、まだ多くのレースが残っています。
マルクとは71ポイント差で総合2位争いの方が現実的でしょう。
重要なのは、バイクのフィーリングが良いことです。」




マルク・マルケスのコメント
「全力を尽くし、楽しかったです。
ホルヘに勝たせることは簡単だったでしょう。
しかし、アタックするときだと考えました。
ドビとのアドバンテージをマネージメントしながら、2番手に留まることができましたが、それは僕のスタイルではありません。
僕はできそうだと思ったとき、試さなければいけないと考えます。

ホルヘは最初からプッシュしたくなかったようです。

燃費を考えウォームアップでゆっくり走っていたので、戦略を変更してスタートからプッシュしました。
終盤にドゥカティとの優勝争いを考えて、リアに硬めのタイヤを選びました。
ホルヘではなく、ドビとのバトルになると考えていました。

5戦連続して、アドバンテージを広げることができました。

これが重要です。
全てのバトルに勝つことはできませんが、チャンピオンシップに勝つことが重要です。
2人のうちどちらかが連勝するのは良くありませんが、ドカティ同士で優勝を分け合うなら大丈夫です。」




アンドレア・ドヴィジオーゾのコメント
「レース前は本当に良い手応えがありましたが、バトルに加わることができなかったのは残念です。
ホルヘを抜こうとして、リアタイヤを酷使してしまいました。
彼はブレーキングが非常に強く、彼のライディングスタイルはコーナーの中間で立ち止まるような走り方をするので、抜くことができませんでした。
これがレースの決め手となり、まだ10ラップが残っていたにもかからず、何もできなくなりました。

フロントタイヤは機能しました。

これにより救われましたが、問題はリアタイヤが予期しない形で消耗してしまったことです。
残り10ラップの時点で諦めなければいけませんでした。
これは期待外れでした。
もし彼の前に出ていたら、自分の走行ラインで走ることができ、違った展開になっていたでしょう。
タイヤのマネージメントを理解する必要があります。
多くのポイントを持ち帰ることができたでしょうから、残念です。」




カル・クラッチローのコメント
「マルク、ドビ、ロレンソとレースをすることが不可能でしたが、僕たちにとって良いレースとなりました。
彼らを追いかけることができませんでしたが、単独で良いペースを刻むことができました。
リンスが接近していることを確認し、終盤にバトルをせずに4番手を維持するためにペースを維持する必要がありました。

チームは素晴らしい仕事をしてくれました。

2週間後のシルバーストンのことを考えます。
まだ、走らせることが難しいバイクだと思います。
他車と比較して、加速とブレーキングでバイクの挙動が大きく身体面での負担が大きいですが、僕たちは昨年よりも強いです。
今日はマルクが勝てそうでしたが、そうではなかったので、ホンダは残りのシーズンに向けて更に改良することができます。」




ダニロ・ペトルッチのコメント
「良い週末となりました。
僕たちは素晴らしい仕事をしたので、幸せいっぱいで帰国できます。
表彰台争いは難しいことが解っていたので、4位を狙ってクラッチローにアタックを仕掛けましたが、5位で結果オーライです。
僕たちは重要なポイントを稼ぎました。」





バレンティーノ・ロッシのコメント
「後方からスタートしたレースですが大満足です。
ウォームアップ走行での変更により、ペースは速くありませんでしたが、より一貫して走れるようになりました。
7位、または8位でフィニッシュできると計算していました。
ここでは苦戦することを覚悟してましたが、沢山のライダーたちを抜いて誰にも抜かれなかったので、楽しむことができました。
それに、安定したペースで走れ、リアタイヤを温存することができました。

もう少し前方からスタートしていたら、クラッチローは無理かもしれませんが、ペトルッチとはバトルができたでしょう。

サーキット次第ですが、表彰台争いを含めてこれから苦しむでしょう。
ドゥカティの2人に捕まると思います。
ミサノとアラゴンでテストを予定しており、状況を一転できるとは思っていませんが、僕たちは挑まなければいけません。」





マーベリック・ビニャーレスのコメント
「いつも以上に酷いレースになってしまい、走行を楽しむのは不可能でした。
プッシュすることができず、これでは誰も喜べません。
ライディングスタイルを変えてみようと試みましたが不可能でした。
唯一できることは、次戦のシルバーストンに向けて集中することです。

何が起きたのか解りませんが、スタートでバイクのパワーがありませんでした。

いつものようにスタートを切ったのですが、様々な角度から抜かれてしまいました。
問題は集中力ではありません。
センサーの問題が解決したようですが、バイクのセットアップが正しくありません。
センサーよりも大きな問題です。
これからテストを実施するためにミサノに行きます。
走行を楽しんできます。」


以上のコメントを各ライダー発表しています。
さて、次戦のMotoGPは、8月24日~26日の日程で開催される第12戦 イギリスGPです。
ヤマハはイギリスGPの前にミザノでのテストが予定されていますが、果たして今よりはマシになるのでしょうか!?




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