MotoGPで2018年から競技規則により施行される「エアバック」について



MotoGPは2018年シーズンより、全てのクラスのライダーのレーシングスーツにエアバッグシステムの装着を義務付けることを決定しています。

(ワイルドカード参戦ライダーの着用は免除されます。また、代役参戦ライダーについては初めの2戦のみ着用が免除されます。)

イギリスのThe Daily Telegraph が、バレンティーノ・ロッシとカル・クラッチローが、レーシングエアバッグが安全面の向上に役立っていることを説明したコメントを紹介したいと思います。



1996年からグランプリレーサーとして活躍しているバレンティーノ・ロッシは、2009年前後にダイネーゼがエアバックを装着し始めたのをきっかけに、長い時間を費やしてエアバックの開発にも携わってきました。
当初は身体の動きが制限され、重量があったことから快適ではなかったそうです。



ロッシ曰く、「最初は非常に大型でしたが、大きく改良され 今はエアバックなしではトラックに出たくないです。
安全面、特に肩と鎖骨の安全において大きな前進です。」
と、エアバックが必要不可欠であることをコメントしています。

過去に何度も肩と鎖骨を負傷したカル・クラッチローは、「2014年以来、快適さや膨張などの試験を繰り返してきました。
アルパインスターズは世界中の多くのライダーたちと契約していることから開発スピードが大変速く、常に改良型を提供してくれます。
全身を包むことはできませんが、肩と上腕、肋骨を保護してくれ、今では腰と脚もカバーしてくれます。
機能は素晴らしく、僕や他のライダーたちを骨折から救ってくます。
鎖骨骨折を回避した人たちの割合は、50%ぐらいでしたが、エアバックが上手く機能することで、今ではその割合が90%まで上昇したと思います。」
と、エアバッグの安全性についてコメントしています。





コースによっては走行会でも装着必須で、今ではサーキットを走る上で欠かせない脊髄プロテクターですが、私の記憶では脊髄プロテクターが出始めた頃にグランプリライダーで使用していたのは、GP500を走っていた頃のロッシくらいしかいなかった記憶があります。
エアバッグの開発に携わっている事に関してもそうですが、ロッシの安全管理に対する心がけは素晴らしいと思います。

また、レースの世界だけでなく、日本の白バイ隊員や、海外の白バイ隊員もエアバッグを装備する流れになっています。



MotoGPがエアバッグシステムの装着を義務付けた事により、いずれはヨーロッパの選手権や全日本ロードレース選手権でも装着必須の流れになると思います。

アルパインスターズのTECH-AIRはECUやセンサーが内蔵されており、価格はリーズナブルとは言えませんが、無限電光株式会社のhit-airのようなリーズナブルな物もあります。

モータースポーツを行う上で、どうしても危険が伴うのは事実です。

これから更に、バイク用のエアバッグやレーシングエアバッグの需要が増えることで各メーカーから様々な商品が発売され、価格も安くなる事に期待しましょう!

最後にyoutubeで奇跡体験!アンビリバボーで放送された 無限電光株式会社のhit-air開発秘話を見つけましたので掲載しておきます。
お時間のある方は、是非ご覧ください。




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