ついにバイクもハイブリッドの時代!PCX HYBRIDと電動バイクPCX ELECTRICについて


ホンダのグローバル戦略車第一号で、街を走れば大体見かけるホンダの大ヒットした新世代スクーターのPCXがフルモデルチェンジとなります。

新モデルのPCXのラインナップは大きく分けて3タイプで、従来の純エンジンモデルに加え、電動バイクのPCX ELECTRICと二輪車世界初となるハイブリッドシステムを搭載するPCX HYBRID3タイプで発売されるそうです。

今回のモーターショーでは、「PCXハイブリッド」と、電動バイクの「PCXエレクトリック」の2台の展示で従来のエンジンモデルの展示は無いようです。

具体的な発売時期や販売される国は、まだ検討中なのでハッキリ解っていませんが、3代目のPCXも大ヒットする予感がします。




今回フルモデルチェンジとなる3代目PCXは、エンジン車、ハイブリッド車、EV車の3つのタイプを同時開発で進められたそうです。
従来のエンジンモデルに加え、ハイブリッド仕様とEV仕様が加わるために、フレームは新設計されました。

四輪のハイブリッド車と比べても、現行型のPCXは燃費が52.9km/Lと非常に優れており、すでに充分な経済性を持つコミューターにハイブリットシステムが必要なのか?という疑問を持っている方が多いと思います。
私も某雑誌や、ネットでPCXがハイブリッド車になるという噂が立ち始めた頃から思っています。
現行モデルのPCXの開発も手掛けた本田技術研究所二輪R&Dセンターの大森 順平 研究員のコメントによると、
「省燃費という良さは、PCXはすでに持っています。
コミューターは移動手段ですが、ワクワクできる乗って楽しいバイクを作らないと、必要がなくなれば乗ってもらえなくなると思います。
『1台だけ選ぶなら何?』と言われた時に選ばれるために、ハイブリッド搭載を考えました。
ハイブリッドの魅力は、加速の爽快感、俊敏性です。
エンジン車では、燃費と力強さを両立させることは不可能ですが、ハイブリッドなら、それができます。
運動性能を落とさないように外観はなるべく変えずに設計しましたが、中身はほとんど新しいものに変わっており、軽量化にも努めました。
フレームはアンダーボーンを左右2本にパイプを分けて剛性を高め、タイヤも前後ともにサイズアップして安定性を向上しています。」
とコメントしています。

エンジンとモーターを組み合わせる「HYBRID」は、高出力型のリチウムイオンバッテリーを採用し、エンジンのACG部分にモーターを設置することで発進と加速を手助けする、マイルドハイブリッド方式を採用しています。
アイドリングストップからの発進は、PCX HYBRIDの真価を実感するに相応しく、エンジンの始動用に12ボルト、モーターの駆動に48ボルトの2系統を装備しており、発進時にはエンジンスターターでエンジンをかけながら、エンジン始動とは関係なく、モーターを回転させて発進します。
現行モデルのエンジン車と比較し、動き始めるまで時間が少なく、モーターアシストは低速からの発進時と、70km/h以下での加速の際のスロットル開け具合に応じて作動するようになっています。
よって、燃費の向上以外にも純エンジン車よりも力があり、加速もスムーズなので、上り坂などでHYBRIDのスペックの高さを実感できると思います。
また、現行のPCXのエンジンストップは停車から3秒後ですが、PCX HYBRIDは0.5秒に設定されており、いかに俊敏に始動できるか解ると思います。
ホイールベースは変わっていませんが、リヤサスのマウント位置を約50mm程 後方に下げストローク量も増やすことでサイズアップしたタイヤと共に、安定性を高めています。





同時に出展されている「PCX ELECTRIC」ですが、定格0.98kwの強力なモーターを動力源に使用しています。
モーターをエンジンスクーターのドリブンプーリーに当たる位置に設置し、ギアを介してリヤホイールを駆動しており、通常のスクーターと同等のドライバビリティを達成して違和感なく車体を操れるようになっています。
48ボルトのリチウムイオンバッテリーはカートリッジ式で、シート下に収納されています。
容量は1kW以上となり、航続距離は未発表となっています。




ホンダが過去にリース販売していた電動二輪車「EV-neo」が定格0.58kwのモーターを搭載しており、30km/h定地走行テストでの一充電走行距離が34kmだった事を考えると、PCX ELECTRICは新型のバッテリーを搭載していますが、通勤や通学程度の航続距離しかないのではないか?と予想できます。

※2018年1月18日 追記↓
PCX ELECTRICはシート下にバッテリーを二個装備しており、バッテリーを外さずに車体から伸びるコンセントを家に刺してしまえば充電が可能。
航続距離は100km程度とのことです。




さらに先日、米国ラスベガスで開催されたCES 2018で新たに公開された情報によると、街中にバッテリー交換できるシステム「Honda Mobile Power Pack Exchanger Concept」を設置するとの事です!

Honda Mobile Power Pack Exchanger Conceptが整備されれば充電に時間を取られることもありませんし、設置箇所が増えれば遠出もできます。


PCX ELECTRICも2018年内にアジア圏で発売が予定されていますが、具体的な発売時期や値段は解っていません。
価格に関しては、「ガソリン車よりは少々高め、でも倍まではいかない」との事で、予想では60〜70万円台くらいか?と言われていますが、

60〜70万円も出してまで欲しいとは思いません!!

現行モデルのPCX125が32万円なのを考えると、ハイブリッドモデルも40万~50万行く可能性があります。
恐らくメーカーとしてはハイブリッドモデルを売りたいはずです。
ヒットするかしないかは、やはり販売価格がカギを握りそうですね。


コメント